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原・石川研究室は材料・表面・化学・触媒を専門とするグループです。



新着情報

25年10月11日
これまで観測できなかった、鉄に吸着した窒素分子(N2)の振動スペクトルの測定に成功し、窒素分子を分解してアンモニアを合成する能力で、鉄は金属を凌駕することが予想されました。図はルテニウム(Ru)に吸着した窒素分子の振動が2200 cm-1に現れていることを示しています。振動は結合の長さ、すなわち、結合の強さに反比例します。一方、純鉄に吸着した窒素分子はルテニウム上のそれに比べて遥かに低い2040 cm-1に振動が現れます。このことから、鉄はルテニウムに比べて遥かに窒素分子を窒素原子に分解しやすく、遥かに高いアンモニア合成能を有することが予想されます。 このことは、鉄でできている逆転触媒 (原著オープンアクセス論文)がこれまでにない高いアンモニア合成能を発揮する謎に迫るきっかけになると考えられます。

25年9月26日
Ammon Fields株式会社が、我々の逆転触媒を使うアンモニア製造により、エコテックグランプリ2025で二賞を同時受賞しました。授賞理由は以下の通り。
(1)実際のアンモニア製造で重要なのは、「製造速度/触媒体積」であり、性能のインデックスとして使われる「製造速度/触媒重量」に意味がないことを、逆転触媒によって実証したこと。
(2)実際のアンモニアの生産性では、これまで開発されてきた触媒は100年前に設計された工業触媒に劣る中、逆転触媒は3倍以上の生産性を発揮することを実証したこと。
逆転触媒の原著論文: https://doi.org/10.1002/advs.202410313
日本語解説←クリック
説明動画:上の動画を見てください。
25年9月18日
第136回触媒討論会で口頭発表した沼田さん、清水さん、鈴木さんの奮闘を称えます。なお、この学会は、これまでにない高性能アンモニア合成触媒「逆転触媒」を口頭で発表する初めての機会となりました。すでにこの触媒は論文としては発表済みですが、「信じられない」との意見を多数いただきました。これは私たちにとっての勲章です。
I commend the efforts of Mr. Numata, Ms. Shimizu, and Mr. Suzuki for their oral presentations at the 136th Catalysis Conference. Notably, this conference marked the first opportunity to present, in an oral session, our unprecedented high-performance ammonia synthesis catalyst, the “Inverse catalyst”. Although this catalyst has already been published in a paper, we received numerous comments such as “unbelievable.” To us, this is a badge of honor.
25年9月17日
壊れていた研究室のフォトアルバムの一部を回復しました
2025年9月17日
第136回触媒討論会(東北大学青葉山キャンパス)で、本日、当グループが3件の成果を発表します(https://catsj136.infotecs.jp/wp-content/uploads/2025/09/136_oral_program7.pdf)。
2025年8月28日
猫島るり子(https://x.com/ruriko_neko)さんに感謝を!!  6月に研究室ホームページの閲覧数が爆上がりしたのを本日教えられました。猫島さんの6月6日ごろの発信がバズったおかげです。猫島さんにお礼を申し上げます。
2025年8月23日
インペリアル・カレッジ・ロンドンの留学生アイシャ・ファイサルさんが帰国 学部3年の若手ながら難関の「触媒に吸着した窒素分子の赤外スペクトル」の測定に成功しました。国際論文に出せる成果です。インペリアル・カレッジ・ロンドン恐るべし。ファイサルさんに祝福あれ。
2025年8月20日
M2菅野 知泰(無機材出身)さんが秋修了者卒業式でのコース代表に選ばれました! 彼の創り出した「フェノール to アニリン」触媒の研究成果と発表が高く評価されたためです。めでたい!!
2025年6月3日
インペリアル・カレッジ・ロンドンの留学生アイシャ・ファイサルさん来日 たった3か月の研究でどれくらい暴れてくれるのか?楽しみです。
2025年5月15日
日本経済新聞で、企業による逆転触媒の大規模社会実装が紹介される

不思議 アンド クエッション(FAQ)

Q.私は学部で化学や触媒を専門に勉強していたわけではありません。それでも近研究室に加われますか?

A.全く問題はありません。当グループは「境界領域の侵犯者」であり、材料科学(無機・金属)、表面科学、電気・電子、機械、化学の出身者が研究を推進しています。触媒出身者はごくわずかですので、ご安心を。

Q.研究室のモットーは?

A.楽しんで。

Q.研究室の男女比率は?

A.25年8月の時点で女性9名、男性11名です。43%の女性比率は本学では珍しいです。

Q.卒業後の進路は?

A.幅広です。AGCのような材料、ENEOSのようなエネルギー、重工関連、電気・電子、BASFのような化学、自動車といった幅広い企業だけでなく、大学の教員も進路の一つです。

Q.博士課程進学は?

A.研究職、大学の教員を目指す方なら、博士課程進学は不可欠です。企業で幅広い業務につきたい場合でも、博士課程は決定的な要素です。"博士"、"生涯賃金"での検索、あるいはそのような内容を扱っているサイトの閲覧をお勧めします。

Q.聞きたいことがたくさんあるのですが?

A.@「お問い合わせ」で質問する、Aメールを送る(お問い合わせ参照)、BWEB面談する(@かAでご連絡ください)、C直接会って聞く、の四択でしょう。百聞は一見に如かず、時は金なり、ならBがお勧めです。